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幹細胞治療(関節痛・変形性関節症)

関節痛・変形性関節症の幹細胞治療について

対象疾患及び治療に係る費用

関節痛・変形性関節症 ・・・・・・・ 局所注射
  1か所   715,000円(税込)
  2か所同日 1,100,000円(税込)

治療の内容

本治療は、脂肪由来幹細胞を関節腔に注入することによって、軟骨の再生が行われ、変形性関節症の症状を改善する治療法です。

 

 

本治療では、変形性関節症の患者様を対象に、患者様本人の脂肪から幹細胞を分離して培養することにより必要な細胞数になるまで増やし、症状が現れた関節腔に注射を行います。

まず、患者様の腹部を小さく切開し(約5mm、目立たない部位を選びます)、脂肪を採取します。

採取した脂肪は、提携先の細胞培養加工施設にて数週間~1ヶ月程度をかけて培養し、必要な細胞数になるまで増やします。

十分な細胞数になるまで増えたら、症状が見られる関節腔に注射で投与します。

他の治療法について

変形性関節症の治療法には保存療法と手術療法の2つの方法があります。
保存療法とは薬物投与、ヒアルロン酸注入、装具装着、リハビリテーションなどです。この疾患は生活習慣が起因する場合が多く、適度な運動や食生活の見直し、減量などが必要になることがあります。筋力を維持し、関節への負担を減らすことも症状の改善に効果的であり、それだけで罹患を減少させたり、進行を遅らせる効果がありますが、保存療法の場合、長時間にわたる治療による治療からのドロップオフ(中止)、疾病からくる制約によって行動範囲が狭まることがあります。手術療法では関節鏡手術のような小規模のものと、関節の骨そのものを人工関節に置き換えたり金属プレートやクサビ型の骨を埋め込むなどの大掛かりなものとがあり、それぞれ多かれ少なかれ入院が必要となります。また手術の際の、腰椎麻酔により10%程度は激しい頭痛が起きることがあります。
本治療は、人工関節に置換する治療法とは異なり、患者様自身の細胞を用いるため拒絶反応などの心配がなく、軟骨自体の再生による症状の改善が期待されます。
また、それぞれに対し本治療以外にも様々な治療方法があります。症状が軽度の場合保存療法で十分なこともあります。また薬剤療法や手術療法が功を奏する場合もあります。もし、他の方法をご希望の場合は気兼ねなく申し付け下さい。説明、治療、および他院への紹介などさせて頂きます。


当クリニックでは、PRP療法APS療法、並びにバイオセラピーを導入しています。バイオセラピーとは、自分や他人の細胞や血液由来の成分を使い、病気の治療や痛んだ組織の修復を行う新しい治療法です。膝が痛くて歩きにくい方、ヒアルロン酸注射を何度も打っている方、痛みが改善しないが、手術は受けたくないという方などが対象になります。

リスク及び副作用について

変形性関節症は、筋力低下、加齢、肥満などのきっかけにより関節の機能が低下して、軟骨や半月板のかみ合わせが緩んだり変形や断裂を起こし、多くが炎症による関節液の過剰滞留があり、痛みを伴う病気です。
本治療では、患者様本人の脂肪から採取、培養した幹細胞を関節腔に投与することで炎症を抑えるとともに軟骨の再生が行われ、症状の改善が期待されます。海外の報告ではレントゲン上では改善を認められないこともありますが、痛みの改善や関節可動域の拡大などは期待できます。また半年から1年ほどで再び痛みが出る方がいるという報告もあります。
本治療を受けることによる危険としては、脂肪の採取や細胞の投与に伴い、合併症や副作用が発生する場合があります。臨床試験では感染、注射部位の痛みなどの軽微な副作用、健康被害が報告されていますが、いずれも治癒しており、処置が必要であったり、後遺症が残る可能性のあるような重大な副作用、健康被害は報告されていません。
また、本治療では、約100ccの血液を採取します。貧血がおきる採血量ではありませんが、通常医療機関で検査を行う採血量よりは多いです。患者様によっては採血に伴い、体調に異変が起きることがごく稀にあります。採血後、めまいやふらつきなどの症状が現れた場合、すみやかに然るべき処置を行います。

委託先CPC(Cell Processing Center):細胞培養加工室




当クリニックでは細胞培養をCPC(Cell Processing Center)株式会社に委託しています。 CPCとは、細胞を培養するために必要な清浄度が保たれている専用のクリーンルームです。患者様からお預かりした大切な細胞の培養・管理は、専任の培養士が最終的な細胞検査まで責任をもって行います。CPC(細胞培養加工室)は「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に則り、厚生労働省から施設番号が付与されています。

委託先CPC4つの特徴

新鮮な状態での細胞培養

患者様から採取した組織を専門の郵送業者を用いて、徹底した温度下で委託先CPCに移送できるため、新鮮な状態で細胞培養作業に取り掛かることが可能です。

培養時の薬品不使用

培養工程の初期段階で薬品を使用すると細胞にダメージを与えてしまうため、薬品は使用しません。

徹底した細胞管理体制

細胞は患者様によって形も増えるスピードも違うため、毎日観察、記録しています。細胞数は多ければ多い方が良いということではありません。患者様に適した細胞数になるように医師と専任の培養士で細かい調整を行います。

患者様1人1人にあったオーダーメイド培養

治療方法や体格に合わせて細胞数を算出し培養するため、患者様に合った高品質な細胞治療が提供可能です。

 


 


 

脂肪細胞採取後の流れ

採取後すぐにCPCに移送します。患者様によって若干前後しますのでこの時点では幹細胞の投与日は確定できません。CPCで細胞が十分に増えるまで培養します。(培養過程で異常が認められた場合は培養を中止することがあります。)

細胞培養開始約2週間後のある段階で残りの培養に必要な期間が確定します。ここで投与日(治療日)をご相談の上、確定させて頂きます。細胞投与を最適な条件で行うために、一度確定された投与日(治療日)は原則として途中変更できません。

 

細胞は採取から1年間凍結保存ができるため、1年以内であれば再度脂肪組織の採取をすることなく、繰り返し治療を行うことが可能です。 培養の途中で細胞に異常が見られた際は、患者様の治療に使用できないため培養を中止します。その際、再度患者様の組織を採取することが必要となる場合があります。治療に用いる細胞は、安全性の面においても確実なものを提供しているためご了承ください。